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ビジュアル最前線


四つの委員会のひとつ、情報委員会の活動として1992年7月31日(金)に東京にて第1回目のビジュアル最前線が開催されました。その後、海外と国内のクリスマス・リアルタイム情報主体の内容となり、2005年までの14年間(別紙参照)、東京のみならず札幌、大阪、福岡も加わり累計30会場の開催と続きました。徐々に一般の方の参加も増え、2003年には4会場(東京、札幌、大阪、福岡)に増え、2004年には東京は会場を東京ウィメンズプラザへと移動し、3会場(東京、大阪、札幌)で419名の参加者がありました。その後、2006年からは内容を改め Christmas World Report(ビジュアル最前線)、2012年からはVMD Eyes Expressへと引き継がれています。

1. ビジュアル最前線の目的、主旨

  • リアルタイムな国内、海外のVMD情報(主にクリスマス)の分析、発信
  • 取材を通して全国各地の会員とのコミュニケーションの推進

2. ビジュアル最前線の始まり(1992年)

情報委員会の活動として、遠藤信之さん、嶋澤稔さん、尾畑純司さん、田口早苗さんらが主体となり第1回目の開催となりました。
開催案内には、以下の記述があります。

第26回セッション/情報委員会担当。この夏の日本列島。各地の協会員がレポートする最新のVMDを映写。題して「日本縦断ビジュアル最前線」。その試行版です!大阪、名古屋、東京、仙台、札幌。いまあの街のあのストアは?この街のショップは?各地のVMDを、ビジュアルな視点から同時期に情報収集、その分析を試み、そして今後の「方法論」について意見交換をいたします。また、ヨーロッパからの帰国直後の協会員が参加。

国内各地のVMD情報の持ち寄りと海外取材での試行版として、夏の夜(7月)に開催されました。

当時(第1回)の終了後の事務局発行のVMDレポート(抜粋) VMD-194/1992-9-3

セッション「日本縦断ビジュアル最前線」は59名が参加

7月31日、東京青山メトロ会館で開催された『日本縦断ビジュアル最前線」は、情報委員会のIチームに属する会員により取材された国内11拠点の現状映写と、パリ、ニューヨークのVMDシーンが上映されコメントがつけられました。国内の現状はポストバブルの状況もリアルで参加者の関心を集めました。進行は井上太久哉さん、メーンの司会は上原寛一郎さん、担当は情報委員会でした。

3. ビジュアル最前線「’93 Xmas」クリスマス速報の始まり(1993年)

この年の12月全国縦断「クリスマス速報とトークセッション」と題して東京乃木坂アートホールで79名参加のもと、開催されました。国内各地と八景島、 MM21、モザイク、HTB、ロンドン、パリ、ミラノ、ニューヨークのクリスマス事情が紹介されました。同時に映写スライドのプリント資料も配布され多数の方が求められました。

4. ’94ビジュアル最前線「日本縦断とアジア・ニューヨーク・ヨーロッパ」(1994年)

第3回目のビジュアル最前線は、PART-1 日本&アジア(全国協会員によるクリスマス速報)、PART-2 恵比寿ガーデンプレイス(ゲストスピーカーと嶋澤稔さんによるオープン間もない恵比寿ガーデンプレイスの紹介)、PART-3 ニューヨーク・ヨーロッパ(上原寛一郎によるニューヨーク、ロンドン、パリ、ミラノ、アムステルダム、ストックホルム、ニュルンベルグのクリスマス速報)の内容で開催されました。
この年から2005年にかけて12年間、上原が海外取材を継続することとなり、世界一周6回、北米横断2回、欧州縦断4回、世界16カ国49都市、延べ日数160日間の撮影を要しました。

5. 福岡、大阪への開催拡大へ(1995年〜1996年)

1995年、第4回ビジュアル最前線では、1月に発生した神戸の大震災の鎮魂と追悼、街の復興を祈願した神戸ルミナリエをリポート。会場は東京開催に引き続き12月に福岡、そして年明け1月に大阪で開催されました。その後、大阪は定例化し、次に札幌も加わる事となりました。また、その年から河野聡子さんが国内のコメンテーターを担当し、現在も継続中。

6. 特別企画:上原寛一郎が見た「世界のクリスマスこの10年」(1994年〜2003年)

2003年、クリスマスビジュアル最前線実行委員会(統括責任者:藤井秀雪さん)の企画・運営で、上原の10年間(1994年~2003年)の取材を通して見えてきた世界のクリスマスの歴史、文化、人々の暮らし、楽しみを5つのキーワードにまとめ 、① 街全体が、こんなに輝く、② 華やかなウインドウディスプレイ、③ クリスマスとVMD、 ④ クリスマスマーケットの楽しみ、⑤10年、そこから見えてきたこと、の内容で開催されました。当時はポジフィルムでの撮影であり、デジタル変換、編集には宮原清さんによる技術面での大きなバックアップがありました。会場は東京、大阪、福岡、札幌の4会場へと広がり、501名の動員となりました。

7. NY取材の充実「世界のクリスマス2004」

この年から、ニューヨーク(その後、アメリカ主要都市も)取材とコメントに関して、バーグドルフ・グッドマンで実務経験のある田尻尚美さんに依頼することとなり、よりリアルで臨場感のあるリポートとなりました。

年末恒例となったリアルタイムな国内、海外のクリスマスリポートは、第14回までをビジュアル最前線(担当:情報委員会→事業委員会/全国・海外「ビジュアル最前線」セッション)という名称で開催され、業界、関連団体、関係者への協会の社会的認知向上に寄与しました。今後、VMD Eyes Expressも協会最大の企画として発展を願う次第です。

(上原 寛一郎)

1994年(第3回ビジュアル最前線)初めての取材画像

ニューヨーク:マーシーズのWD、ツインタワーが健在

ニューヨーク:メーシーズのWD、ツインタワーが健在

ロンドン:リージェントSTのイルミネーション、迫力満点

ロンドン:リージェントSt.のイルミネーション、迫力満点

パリ:フランスらしいシャンデリアが美しい

パリ:フランスらしいシャンデリアが美しい

ミラノ:魅惑のブランドツリー

ミラノ:魅惑のブランドツリー

(写真提供:上原 寛一郎)

第3回ビジュアル最前線のDM

ニューヨーク:マーシーズのWD、ツインタワーが健在

2003年

ロンドン:リージェントSTのイルミネーション、迫力満点

2004年

パリ:フランスらしいシャンデリアが美しい

2005年